マキタスポーツ

1989年だったと思うのだけれど、バイトしていた居酒屋の有線で「バカになったのに」を聴いた。とてもしっくりと来た。同時になんかどうしょうもなくくすぐったい気分にもなった。恥ずかしいというか、なんというか。
前年に入学した大学は、5月から行かなくなり、半年間風呂にも入らず、完全な引きこもり状態になっていた。思い立って翌年から夜の歌舞伎町で働き出した。その時に聴いたのだ。で、あの突き抜けた歌詞と、あの少しブルーなメロディと、でもあのバカ明るい声と、妙な節回し。自分と重ね合わせざるを得なかった。

こんな僕も今じゃいろんな音楽を聴く。最新の音楽だって聴いちゃうし、昔の音源だって掘っちゃうし、やっぱりバカラックは最高だとか言っちゃうわけだが。
それらは音楽を聴くってだけのこと。
ピーズだけは違う。音楽を聴くっていうことだけじゃなく、やっぱり身体にしっくり来るって感じだ。ずーっと聴き続けて来たわけじゃない。途中何度も他のしっくり来るヤツを探した。こちらは家族も出来たし、あと、ピーズ本体も休んだりしてたし…で、2002年にひたちなかのフェスで復活するっていうから観に行ったら「グライダー」だ。結局、またしっくり来た。

僕のライブのオープニングBGMは「生きのばし」。説明は出来ない。そう決めたのだ。「せいぜい生きのびてくれ〜♪」という気分でステージに出てく。恥を忍んで人前に出て行く。そのマインドがとてもしっくり来るのだ。

30周年おめでとうございます。